「職場で茨城弁が出ちゃうけど、どこまでなら許されるの?」「電話や会議で茨城弁を使うと、失礼にならないかな…」とモヤモヤしていませんか。
茨城弁はあたたかくて親しみやすい一方、ビジネスシーンでは「くだけすぎ」「きつく聞こえる」と受け取られることもあります。とはいえ、全部標準語にそろえようとすると、自分らしさが消えてしまうこともありますよね。
この記事では、「茨城弁を全部封印する」のではなく、ビジネスでちょうどいい使い分けを一緒に整理していきます。電話・会議・メールなどシーン別にOK/NGのラインが分かるので、「ここまではセーフ」がイメージしやすくなりますよ。
まずは、このページで何が分かるのかを整理しておきましょう。
茨城弁はビジネスでどこまでOK?まずは「基本ルール」を整理
- ビジネスシーンでの茨城弁「3つの基本ルール」
- 上司・同僚・取引先で変わる「距離感」
- 「OKな茨城弁」と「誤解されやすい茨城弁」
- 社内文化と業界によって変わるボーダーライン
- まず見直しておきたい代表フレーズ
ビジネスシーンでの茨城弁「3つの基本ルール」
あくまで「ビジネスのベースは標準語」ですが、完全に消す必要はなく、シーンごとに出し方を調整するイメージです。
上司・同僚・取引先で変わる「距離感」
| 相手 | 基本スタイル | 茨城弁の出し方 |
| 取引先・お客さん | 敬語+標準語 | 原則なし。雑談でイントネーションが少し出る程度 |
| 上司・目上の人 | 丁寧語ベース | 語尾だけ少し出るのはOK。強いツッコミ系はNG |
| 同僚・同期 | 敬語&タメ口まじり | 社内チャット:標準語寄り/直接の会話:茨城弁まじりOK |
| 仲の良い先輩・後輩 | カジュアル寄り | 休憩時間・飲みの場ではほぼ茨城弁でも◎ |
相手やシーンごとにラインは変わりますが、「初対面・フォーマル」ほど標準語、「親しい・カジュアル」ほど茨城弁を混ぜると覚えておくと分かりやすいです。
「OKな茨城弁」と「誤解されやすい茨城弁」
社内文化と業界によって変わるボーダーライン
同じ茨城でも、業界や会社によって「どこまで方言OKか」はかなり変わります。
- 製造・建設・物流など:現場寄りの職種ほど方言率高め
- 金融・医療・行政など:対外的にフォーマルさが求められ、標準語寄り
- ベンチャー・IT企業:社内はゆるめでも、社外対応はきっちり標準語が多い
「自分の業界ではどうかな?」と感じたら、茨城方言の基本記事とあわせて、社内の先輩・上司にもさりげなく聞いてみるのがおすすめです。
まず見直しておきたい代表フレーズ
よく使いがちな茨城弁を、ビジネス向けに言い換えた例を見てみましょう。
| NG寄り | ビジネスOKの言い換え | シーン |
| それでいがっぺ? | この内容でよろしいでしょうか? | お客さんへの確認 |
| もうだいじだっぺ | こちらで問題ないかと存じます | 上司・取引先への報告 |
| ごじゃっぺ言ってんじゃねーよ | 少し確認させてください | 意見が食い違ったとき |
| あとでやっぺ | 後ほど対応いたします | タスクの後回し宣言 |
社内メモや同僚との会話では茨城弁のままでもOKですが、口から出る前に一度「相手は誰?」を思い出す癖をつけると、トラブルをかなり減らせます。
シーン別:電話・会議・メールでの茨城弁との付き合い方
- 電話対応:第一声とクローズだけは「超・標準語」で
- 会議・打ち合わせ:発言の「前半だけ」標準語にするテク
- メール・チャット:完全標準語をベースにする理由
- 社内の雑談:あえて茨城弁を混ぜて距離を縮めるコツ
- NG例から学ぶ「誤解されやすい一言」
電話対応:第一声とクローズだけは「超・標準語」で
電話は顔が見えないぶん、イントネーションや言葉遣いの印象が強く出ます。最低限、
- 第一声(名乗り)
- 要件のまとめ
- 最後のあいさつ
の3つだけは、意識して標準語に寄せておきましょう。
| 場面 | 標準語 | 茨城弁が出がちなNG例 |
| 第一声 | お電話ありがとうございます。〇〇株式会社の△△でございます。 | お電話ありがとございます、△△です〜(語尾がラフすぎ) |
| 要件まとめ | では、その内容で進めさせていただきます。 | じゃ、それでいがっぺ(社外にはNG) |
| クローズ | 本日はありがとうございました。失礼いたします。 | ありがとございました〜、失礼しまーす(友だち口調) |
途中の雑談で茨城のイントネーションが出るのは問題ありませんが、名乗りと締めだけは「標準語モード」を徹底しておくと安心です。
会議・打ち合わせ:発言の「前半だけ」標準語にするテク
会議では、発言の「頭」さえ丁寧にしておけば、後半は多少ラフになっても印象はかなり違います。
- 「ご意見ありがとうございます。では、わたしからは…」
→ ここまで標準語、そのあと「こうしちゃったほうが早いっぺ」と少し砕けるのは社内ならアリ - 「補足になりますが…」→ ここまで標準語、そのあと茨城イントネーション混じりでもOK
フレーズの頭を丁寧にするだけで、同じ内容でも「ちゃんと考えて話している人」という印象になります。
メール・チャット:完全標準語をベースにする理由
メールやチャットは「証拠」として残るコミュニケーションなので、基本的に方言はNGです。
- 「〜っぺ」「〜だっぺ」「〜すっぺ」などの語尾
- 「ごじゃっぺ」「だいじ?」など意味が伝わりにくい単語
代わりに、
- 語尾を「〜です」「〜ます」で統一する
- 社内チャットでは絵文字やスタンプで柔らかさを出す
といった工夫で、「冷たくしすぎず・方言にはしない」バランスをとるのがおすすめです。
社内の雑談:あえて茨城弁を混ぜて距離を縮めるコツ
休憩時間や飲み会など、カジュアルな場面では、あえて茨城弁を混ぜたほうが距離が縮まりやすいこともあります。
- 「今日もだいじだった?」(今日も大丈夫だった?)
- 「仕事おつかれさまだっぺ」(今日もお疲れさま)
- 「またみんなで飲み行ぐべよ」(またみんなで飲みに行こう)
「普段はまじめなのに、たまに茨城弁で冗談を言う」くらいのギャップがあると、同僚からの好感度も上がりやすいですよ。
NG例から学ぶ「誤解されやすい一言」
最後に、ついやってしまいがちなNG例をいくつか挙げておきます。
- 取引先に:「それ、ごじゃっぺだっぺ」
→ 「でたらめですね」と言っているように聞こえ、かなり失礼。 - 上司に:「あとでやっぺ」
→ 「あとでやります」とは言っているが、本気度が伝わりにくい。 - 会議で:「なにやってんだっぺよ、それ」
→ 強い言い方に聞こえ、場の空気が悪くなる可能性も。
同じ意味でも、「どう伝わるか」を一度イメージしてから口に出すと、トラブルを避けやすくなります。
まとめ:茨城弁とビジネスマナーの「ちょうどいい距離感」を見つけよう
今日からできる3つのアクション
- ① いつも無意識に使っている茨城弁を書き出してみる
- ② 「社外では絶対に使わない」「社内だけOK」など、自分なりのルールを決める
- ③ 電話の第一声と締めのフレーズだけ、今日から標準語に固定する
この3つだけでも、茨城弁とビジネスマナーのバランスはぐっと取りやすくなります。
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「仕事中は標準語、オフの時間は茨城弁」というキッチリした切り替えでなくても大丈夫です。少しずつ試しながら、自分らしく働けるバランスを見つけていきましょう。
本記事は公式サイト・各サービス公式情報を参照しています