「茨城方言って、ちょっと怖く聞こえるけど本当はどんな感じなんだろう?」「"ごじゃっぺ"とか"だっぺ"ってどういう意味?」──身近に茨城出身の人がいたり、旅行を考えていると、こんな疑問が出てきませんか。
この記事では、初めて茨城方言(茨城弁)に触れる人でもイメージしやすいように、特徴と今日から使える基本フレーズをセットで解説していきます。
「怒ってるのかな?」と誤解されがちなイントネーションの理由や、旅行・日常会話で便利な一言もあわせて紹介するので、読み終わるころには茨城弁へのハードルがぐっと下がるはずです。
茨城出身の友だちがたまに茨城弁になるんだけど、意味が分からなくて笑ってごまかしちゃう……💦 この記事で「とりあえずこれだけ分かればOK!」ってところを一緒に押さえていきましょう。
まずは、このページでどんなことが分かるのかを整理しておきますね。
茨城方言とは?まずはざっくり全体像をつかもう
- 茨城方言=「茨城弁」ってどんなイメージ?
- 茨城方言のエリアと他県との違い
- 茨城方言の3大特徴(イントネーション・語尾・発音)
- 「怒ってる?」と言われがちな理由
- 茨城方言がよく登場するドラマ・芸能人
茨城方言=「茨城弁」ってどんなイメージ?
「茨城方言」は、日常では「茨城弁」と呼ばれることが多いです。
よく挙げられるイメージは、たとえばこんな感じ。
- 「〜だっぺ」「〜べ」など語尾が独特
- テンポが早く、抑揚が少なめの話し方
- 東京から近いのに、少し東北っぽい響きもある
たとえば、「それでいいんじゃない?」は茨城弁だと「それでいがっぺ?」のようになります。
最初はちょっと強く聞こえるかもしれませんが、慣れてくるとむしろ愛嬌のある話し方に感じてくるはずです😊
茨城方言のエリアと他県との違い
茨城方言は、関東地方の中でも「北関東方言グループ」に入るとされています。栃木・群馬などと近い特徴を持ちつつ、東北南部の方言ともつながっているエリアです。
県内をざっくり分けると、印象はこんなイメージになります。(出典:方言解説サイト)
| エリア | 主な地域 | 方言の特徴 |
| 県北 | 日立・常陸太田・大子 など | やや東北寄りの響きで、茨城弁らしさが濃い |
| 県央 | 水戸・ひたちなか など | もっとも「典型的な茨城弁」に近いバランス型 |
| 県南・県西 | つくば・土浦・古河 など | 首都圏の影響が強く、若い人ほど方言が薄め |
同じ茨城でも、場所によって「どれくらい茨城弁が強く出るか」が少しずつ違う点もおもしろいところです。
茨城方言の3大特徴(イントネーション・語尾・発音)
1)イントネーションは、文全体の抑揚が少なめで平坦、かつ文末でスッと上がるのが特徴です。
2)語尾は、次のような表現が茨城弁の「象徴」としてよく紹介されます。(出典:二ホンペディア)
- 「〜だっぺ」:〜だろう/〜でしょ
- 「〜べ」:〜だろう/〜しよう
- 「〜いが?」:〜でいい?
- 「〜っぺよ」:〜だよね
3)発音では、「イ」と「エ」が近くなったり、一部で濁音が強く聞こえたりします。
- 「電気」→「でんけ」に近く聞こえる
- 「肩(かた)」→「かだ」など、カ行・タ行が濁ることがある
こうした要素が合わさって、他県の人には「ちょっと勢いがあって元気な話し方」に聞こえることが多いです。
「怒ってる?」と言われがちな理由
茨城方言は、よく「怒っているみたい」「ケンカ腰っぽい」と言われがちです。
- 抑揚が少なく、淡々として聞こえる
- 文末をグッと上げる話し方
- 早口気味で、ツッコミの言葉も多い
ですが、本人たちは「ふつうにしゃべってるだけ」ということがほとんど。表情や声の大きさ、前後の文脈と合わせて見ると、「あ、別に怒ってないな」と分かりやすくなります。
茨城方言がよく登場するドラマ・芸能人
朝ドラ『ひよっこ』では、茨城県の農村が舞台になり、ヒロインたちが茨城弁で日常会話をするシーンが話題になりました。(出典:ロケ地情報サイト)
劇中には「どうすっぺ!(どうしよう)」「いってこ!(いってきます)」などのセリフが登場し、茨城弁が全国に知られるきっかけにもなっています。
バラエティ番組では、茨城出身のタレントやローカル芸人が茨城弁でトークをすることも多く、今では「ちょっと笑えて、でも温かい方言」としてのイメージも広がっています。
今日から使える!茨城方言の基本フレーズ一覧
- あいさつ・相づちの茨城弁
- 日常会話の便利フレーズ
- 気持ちを表すことば(うれしい・困った)
- 注意・ツッコミ系のことば
- 若い世代がよく使う今どき茨城弁
- クイズ:この茨城弁、意味わかる?
あいさつ・相づちの茨城弁
| シーン | 茨城方言 | 標準語の意味 |
| 朝・日中 | おはようさん | おはよう |
| 友だち同士 | こんちはっけ | こんにちは |
| 相づち | んだっぺ | そうだね/そうだろう |
| 相づち | んだんだ | そうそう/その通り |
「んだっぺ」は茨城弁の代表的な相づちとしてよく紹介されるフレーズで、会話にひとつ混ざるだけで一気に「茨城感」が出ます。(出典:二ホンペディア)
日常会話の便利フレーズ
日常でよく使うフレーズを、標準語と並べて見てみましょう。
| 茨城方言 | 標準語 | よくあるシーン |
| それでいがっぺ? | それでいい? | 提案を確認するとき |
| いっぺ行ぐべ | いっしょに行こうよ | 友だちを誘うとき |
| なんだっけ? | なんだったっけ? | 思い出せないとき |
| いま行ぐがら | 今行くから | 呼ばれたとき |
「〜いがっぺ?」は「〜でいい?」のニュアンスで、会話でもかなり頻繁に使われる表現です。(出典:方言ドットコム)
気持ちを表すことば(うれしい・困った)
| 感情 | 茨城方言 | 意味 |
| うれしい | うれしかっぺよ | うれしいよ |
| がっかり | がっかりだっぺなぁ | がっかりだねぇ |
| めんどう | いじやけるわ | イライラする/めんどくさい |
| しみじみ | しみじみすんなぁ | しみじみするなぁ |
「いじやける」「しみじみ」など、感情を表す言葉は、地元トークや飲み会でもよく飛び出す“味のある一言”です。(出典:方言ドットコム)
注意・ツッコミ系のことば
| 茨城方言 | 標準語 | ニュアンス |
| ごじゃっぺ言うな | でたらめ言うな | ちょっと強めのツッコミ |
| でれすけだなぁ | だらしないなぁ | 軽いお説教・からかい |
| なにしてんだっぺよ | 何してるのよ | 驚き+注意 |
| ちゃんとやれっぺ | ちゃんとやりなよ | 励まし+注意 |
「ごじゃっぺ」「でれすけ」は有名な単語ですが、初対面の相手には少し強く聞こえることもあるので、仲良くなってから使うのがおすすめです。
若い世代がよく使う今どき茨城弁
10〜20代では、完全な方言よりも「標準語+ちょっと茨城弁」という話し方が主流になっています。
- 語尾だけ「〜じゃね?」「〜だっぺ?」を混ぜる
- 「それ、やばくね?」など共通語の若者言葉に方言のリズムを足す
- 大事な一言だけ「あえて方言」にして、気持ちを強調する
恋愛系メディアなどでは、
「おめのこと、まじで好きだっぺよ」
といった“方言告白フレーズ”が取り上げられることもあります。詳しい告白フレーズは、茨城弁の告白フレーズまとめ記事でガッツリ解説予定です。
クイズ:この茨城弁、意味わかる?
最後に、ここまでの内容をクイズでおさらいしてみましょう。
Q1. 「ごじゃっぺやってねで、ちゃんとやれっぺ」
これはどんなシーンで言いそうでしょう?
A1. → 適当にやっている人に対して、「ふざけないで、ちゃんとやりなよ」と注意しているシーン。
Q2. 「それでいがっぺ。はよ行ぐべ」
標準語にすると?
A2. → 「それでいいでしょ。早く行こうよ」くらいのニュアンスになります。
茨城方言をもっと楽しむためのポイント
- 旅行で茨城方言を楽しむコツ
- 茨城出身の友だち・恋人との距離が縮まる使い方
- 標準語と茨城弁、どうやって切り替える?
- 5〜10年後の茨城方言はどうなっていく?
旅行で茨城方言を楽しむコツ
茨城に旅行したとき、現地の人との会話を楽しみたいなら、次のポイントを意識するとスムーズです。
- 相手の言葉をマネしすぎない(バカにしていると勘違いされることも)
- 気に入ったフレーズを1〜2個だけ自然に混ぜる
例:「おいしかったっぺ」「また来っぺよ」 - 分からない言葉は、笑いながら「今の、どういう意味?」と素直に聞く
完璧に方言でしゃべろうとしなくて大丈夫です。「聞き取れる&ちょっと言える」くらいが一番会話が弾みますよ。
茨城出身の友だち・恋人との距離が縮まる使い方
茨城出身の人にとって、方言はちょっとした「地元バレポイント」です。
- 仲良くなってきたら「地元だとどうしゃべってるの?」と聞いてみる
- 教えてもらったフレーズを日常の一言に混ぜる
例:「今日寒いっぺな〜」 - 冗談や本音を言うときに、あえて茨城弁で返すと距離が縮まりやすい
告白フレーズなど“甘め表現”に特化した使い方は、茨城弁の告白専用記事でじっくり紹介していきます。
標準語と茨城弁、どうやって切り替える?
茨城出身者の多くは、職場や学校ではほぼ標準語に近い話し方をしていて、地元や家族の前で方言が強く出る「使い分け」をしています。
- フォーマル:標準語中心(〜です/〜ます)
- カジュアル:語尾だけ「〜べ」「〜だっぺ」を混ぜる
- 地元・家族:イントネーションもフル茨城モード
ビジネスシーンでの詳しい使い分けや注意点は、茨城弁とビジネスマナーの記事で掘り下げる予定です。
5〜10年後の茨城方言はどうなっていく?
今後5〜10年を考えると、次のような変化が起きると予想されています。
- 若い世代では、完全な方言より「標準語ベース+方言ちょい足し」が主流に
- SNSや動画で方言ネタが広がり、「方言=ダサい」から「方言=ちょっとかわいい/面白い」へ
- 地域差(県北・県南など)は少しずつ薄れつつも、「〜だっぺ」「ごじゃっぺ」など象徴的な言葉は残りやすい
ドラマやバラエティで取り上げられ続ければ、茨城方言は「日本でもっとも有名な方言のひとつ」として定着していきそうです。
茨城方言のよくある質問(FAQ)
- 「茨城弁」と「茨城方言」は同じ意味?
- 茨城方言は東北弁とどう違うの?
- 「〜だっぺ」と「〜べ」の違いは?
- 旅行者が覚えるなら、まずどの言葉?
- 茨城方言を使うと失礼になることはある?
「茨城弁」と「茨城方言」は同じ意味?
基本的には同じ意味で使われます。
「茨城方言」はやや文章的な言い方、「茨城弁」は会話でよく使う呼び方です。「〜弁」は日本語の方言をくだけて言うときの一般的な形なので、深く気にしなくてOKです。(出典:ウィキペディア)
茨城方言は東北弁とどう違うの?
イントネーションや語尾の一部は東北方言と似ていますが、茨城は関東地方なので、語彙や文法には関東的な要素も多く残っています。
東北弁ほど訛りが強くない一方で、標準語と比べると「〜だっぺ」「〜べ」など推量・勧誘を表す語尾がはっきりしているのが特徴です。(出典:ウィキペディア)
「〜だっぺ」と「〜べ」の違いは?
どちらも「〜だろう」「〜しよう」といった推量・勧誘を表す語尾です。
- 「〜だっぺ」:やや強め・感情がこもった感じ
- 「〜べ」:もっとライトで日常的なニュアンス
ただし、話す人や地域によって使い分けは少しずつ違うので、厳密なルールというより“感覚の差”として捉えるほうが自然です。(出典:二ホンペディア)
旅行者が覚えるなら、まずどの言葉?
旅行でサッと使えるのは、次の3つです。
- 「おいしかったっぺ」(おいしかったね)
- 「また来っぺよ」(また来ようね)
- 「それでいがっぺ?」(それでいい?)
この3つだけでも、現地の人との会話がぐっとなじみやすくなります。言えなくても、聞いて意味が分かるだけで十分楽しめます。(出典:二ホンペディア)
茨城方言を使うと失礼になることはある?
基本的には問題ありませんが、次のような「からかい系」の言葉は注意が必要です。
- ごじゃっぺ(でたらめ/いいかげん)
- でれすけ(だらしない人)
仲の良い相手なら冗談で済みますが、初対面や仕事関係では誤解されることもあるので、フォーマルな場では標準語をベースにしたほうが安全です。
ビジネスシーンでの具体的な注意点は、ビジネスマナー特化の記事で詳しく紹介予定です。
まとめ:茨城方言は「ちょっと混ぜる」がちょうどいい
茨城方言の特徴まとめ
ここまでの内容を、ぎゅっと短くまとめると次のようになります。
次に読みたい関連記事ガイド
「茨城方言、おもしろいかも」と感じたら、次はシーン別の記事でさらに深掘りしてみましょう。
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茨城弁の発音・イントネーション解説 - 仕事の場での使い方や注意点が気になる人は
ビジネスシーンでの茨城弁マナー
まずはこの記事の中から「これ言ってみたい!」という一言をひとつ決めて、身近な茨城出身の人や、次の茨城旅でぜひ試してみてくださいね。
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