「昨日、机の角に足ぶつけて、にえてもうたわ…」
もし和歌山の友人がこう言っていたら、あなたは何を想像しますか? 「足が煮えた…? まさか火傷!?」と心配してしまうかもしれませんね。

大丈夫、これは和歌山弁で「青あざができた」っていう意味なんですよ!
ご安心ください。これは和歌山弁で「青あざができた」という意味なんです。このように、標準語の感覚からは全く意味が想像できない、ユニークで面白い言葉の宝庫、それが和歌山弁の魅力です。
この記事を読み終える頃には、あなたは和歌山弁の面白さにどっぷりハマり、方言クイズの達人になっていることでしょう。さあ、あなたの言語センスを試す旅の始まりです!
【初級編】まずは肩慣らし!日常で使われる面白い方言
ようこそ、面白和歌山弁の世界へ! まずは、比較的よく使われるけれど、県外の人には「え、どういう意味?」と聞き返されてしまうような、面白い方言からクイズ形式でご紹介します。肩の力を抜いて挑戦してみてください。
- 第1問:大声じゃない?「ほえる」
- 第2問:沈殿すること「とごる」
- 第3問:青あざができること「にえる」
- 第4問:仲間はずれ「ずつない」
- 第5問:捨てること「ほる」
第1問:大声じゃない?「ほえる」
クイズ: 喫茶店で友人が「昨日、部長にめっちゃほえられてん…」と落ち込んでいます。さて、友人はどうなったのでしょう?
- 犬のように扱われた
- 大声で怒鳴られた
- 遠吠えを聞かされた
正解は… 2. 大声で怒鳴られた
大阪などでは犬などの動物にしか使わない「吠える」を、和歌山弁では人が大声を出すこと全般に使います。「赤ちゃんがほえてる(大声で泣いている)」のように、怒っている場面以外でも使われるのが面白いポイントです。
第2問:沈殿すること「とごる」
クイズ: 母親に「このココア、よう混ぜんととごるで!」と言われました。混ぜないとどうなってしまうのでしょうか?
- 凍ってしまう
- 味が濃くなる
- 粉が底に沈殿する
正解は… 3. 粉が底に沈殿する
「とごる」は、液体の中の成分が底に沈殿する状態を表す、非常に便利な言葉です。カルピスやココア、お味噌汁など、日常生活の様々な場面で登場します。標準語にこれほどピッタリな一言がないため、和歌山県民が県外で困る方言の一つでもあります。
第3問:青あざができること「にえる」
クイズ: 冒頭でも登場したこの言葉。「足がにえてもうた」とは、どんな状態?
- 足が熱を持っている
- 足に青あざができた
- 足がむくんでいる
正解は… 2. 足に青あざができた
内出血して青くなった状態を「にえる」と表現します。色の変化が、まるで火が通って変色していく様子に似ているからでしょうか。由来は定かではありませんが、一度聞いたら忘れられないインパクトのある方言です。
第4問:仲間はずれ「ずつない」
クイズ: 子供が「みんなにずつないにされた…」と泣いています。一体何があったのでしょう?
- ずるいと言われた
- 仲間はずれにされた
- 頭を撫でられた
正解は… 2. 仲間はずれにされた
「ずつない」は仲間はずれや、意地悪をされるといった意味で使われます。語源ははっきりしませんが、悲しい響きが伝わってきますね。
第5問:捨てること「ほる」
クイズ: 「そのゴミ、ほっといて」と頼まれました。あなたはどうすべき?
- そのまま放置する
- ゴミ箱に捨てる
- 隠しておく
正解は… 2. ゴミ箱に捨てる
和歌山弁の「ほる」は「捨てる(放る)」を意味します。標準語の「放っておいて(放置して)」と音が似ているため、誤解を生みやすい方言の代表格です。間違って放置しないように注意しましょう。
【中上級編】これがわかれば上級者!難解な面白方言クイズ
初級編、お疲れ様でした。ここからは難易度がぐっと上がります。語源や由来を想像しながら解くのがポイント。これがわかれば、あなたも立派な「和歌山弁マスター」です!
- 第6問:壊れること「もじける」
- 第7問:帰ること「いぬ」
- 第8問:どうして?「なっとう?」
- 第9問:よくある質問(音声検索対策)
- 第10問:すごく・とても「やにこう」
- 第11問:総括・まとめ
第6問:壊れること「もじける」
クイズ: 「このスマホ、落としたらもじけてもうた…」とは、どんな状態になったのでしょう?
- 文字が打てなくなった
- (物理的に)壊れた
- ねじれてしまった
正解は… 2. (物理的に)壊れた
「もじける」は、機械や道具が故障・破損した状態を指します。一説には、物を「捩る(もじる)」という言葉が語源ではないかと言われています。コミカルな響きですが、状況は深刻です。
第7問:帰ること「いぬ」
クイズ: 友人が「ほな、そろそろいんでくるわ」と言って立ち上がりました。友人はどこへ行くのでしょう?
- 犬の散歩に行く
- 居眠りしに行く
- 家に帰る
正解は… 3. 家に帰る
「いぬ」は「帰る」を意味する古語「往ぬ」が、そのまま現代に残った非常に珍しい言葉です。特に紀南地方で使われます。「いんでくる」は「帰ってくる」という意味。歴史を感じるロマンあふれる方言ですね。
第8問:どうして?「なっとう?」
クイズ: 浮かない顔をしていると、紀南出身の友人に「なっとうしたん?」と声をかけられました。何を聞かれているのでしょう?
- 納豆を食べたか聞かれている
- 納得したか聞かれている
- どうしたのか心配されている
正解は… 3. どうしたのか心配されている
これも紀南地方で使われる特徴的な言葉で、「どうして?」「どうしたの?」という意味です。食べ物の納豆とは全く関係ありません。落ち込んでいる時にこう聞かれたら、その優しい響きに癒されそうです。
ちなみに、和歌山県内でも地域によって言葉は大きく異なります。エリアごとの違いを詳しく知りたい方は、和歌山弁の地域差を徹底比較した記事はこちらで、あなたの知らないディープな方言の世界を探検できます。
第9問:よくある質問
Q. 和歌山弁で一番面白い言葉は何ですか?
A. 人によって感じ方は様々ですが、「にえる(青あざができる)」や「とごる(沈殿する)」は、標準語にない感覚を表す言葉として面白いと感じる人が多いようです。また、発音の面白さでは「ザダラ変換」が圧倒的です。
Q. 和歌山弁には、かわいい響きの言葉もありますか?
A. はい、たくさんあります。例えば、おにぎりを「にんにこ」、お座りを「おっちん」と言ったり、「~してあげる」を「~ちゃる」と言ったりします。その愛らしい響きから、和歌山弁は「かわいい」と評されることも多いです。
和歌山弁の「かわいい」側面に特化して知りたい方は、思わずキュンとする、かわいい和歌山弁の語尾や単語を集めた記事はこちらがおすすめです。
Q. 和歌山弁と大阪弁って、どう違うんですか?
A. 最も大きな違いは、否定を意味する和歌山弁の「~やん(行けやん)」と、同意を意味する大阪弁の「~やん(ええやん)」のように、同じ言葉でも意味が真逆になる点です。また、和歌山弁には「ザダラ変換」という独特の発音ルールがあります。
第10問:すごく・とても「やにこう」
クイズ: 「今日見た映画、やにこうおもろかったで!」これはどんな感想でしょう?
- 皮肉なことに面白かった
- すごく面白かった
- やっぱり面白かった
正解は… 2. すごく面白かった
「やにこう」は、「とても」「すごく」を意味する強調の言葉です。紀南地方でよく使われ、「がいな」「いっかど」など、他にもたくさんの強調表現が存在します。感情の豊かさが伝わってきますね。
総括・まとめ
今回は、標準語の常識が通用しない、ユニークで面白い和歌山弁の世界をクイズ形式で巡ってきました。
これらの言葉は、単に変わっているだけでなく、その土地の人々の生活や感覚が凝縮された「生きた文化財」です。意味を知れば、コミュニケーションが円滑になるのはもちろん、言葉の多様性や奥深さに気づかされます。
全問正解できた方も、そうでなかった方も、この記事をきっかけに和歌山弁の面白さに魅了されたなら幸いです。次に和歌山弁を聞く機会があれば、ぜひ耳を澄まして、隠れた「面白い単語」を探してみてください。
本記事は公式サイト・各サービス公式情報を参照しています